222.戦国布武 Number(ナンバー)
チーム「D-Mac」の監督がステージ上に出てくると竹中半兵衛は下を向いた。直前に代理人から受賞を知らされていたのだという。
早くも会場からは「半兵衛!」「半兵衛!」と歓声が沸き起こる。
監督が
「2019年の「チームD-Mac MVP」は竹中半兵衛です」
と発表すると、満面笑顔で顔をあげた。
檀上で監督と握手して記念撮影したあと、レポーターに「カメラに向かってファンにメッセージを」と言われると、またも笑顔を輝かせて言った。
「皆さん、やりました。記念すべき1回目のMVPです!」
こうして、竹中は笑顔とともに歴史に名前を刻んだ。
・・・
コート上と同じように、ロッカールームでも竹中はクールだ。穏やかに話す声でインタビューにも丁寧に受け答えしてくれた。
- まずはMVPおめでとう。1試合平均2.1の武将撃破数はチームトップだったね。
竹中「ありがとう。与ダメージ値はヒデ(秀吉)の方が上だけど、要所でいいシュートが決められたね」
- 秀吉とは学生の頃からのチームメイトなんだって。
竹中「うん、最初はヒデが僕を戦国布武に誘ってくれたんだ。ヒデの親会社の「チーム織田」に入ってくれって。断ったのに3回も誘いに来てくれて、熱心さに負けて「わかったよ。でも僕が入るのはチーム織田じゃない。チーム秀吉だ」って言ったら真っ赤な顔して驚いてたよ」
- 課題のディフェンスも今シーズンは大いに向上した。
竹中「そうだね。いい副将2人と専用武器を付けてくれたことが大きいけど、毎日集中して偵察し、他の試合のフィルムを見て鎧がいいか羽織がいいかをしっかり考えて準備するようにしている。そしてポジティブに、楽観的にして気持ちを自由にして自信を持ってプレイするようにしている」
竹中「サコンは最高だよ!敵の強固な前衛ディフェンスを飛び越えて、後列にびっくりするような大ダメージを与えられるんだ。敵江姫に止められちゃうときもあるけど、サコンがワークしたら序盤を本当に有利に進められるんだ!」
竹中「アキもいい感じだよ。今は加入したばかりでチームにアジャストしてる段階だけど、毎日誰よりも早くコートに来てスキルの練習をしてる。きっと大丈夫さ。それに彼は僕と同じ「戸惑」デバフが撃てるんだ。」
- D-Mac監督がトレイシー・マグレイディのニックネーム「T-Mac」からハンネを取ったって知ってた?
竹中「そうなんだ。監督がバスケ好きなんだってのはなんとなく知ってたけど・・・」
- あっ、ごめん。答えづらい質問しちゃったね。
竹中「ううん、大丈夫。きっと読者さんの中に分かる人がいると思うよ」
- 最後に、あなたにとって大輔でプレイするということは、どんな意味を持っていますか?
竹中「わからない。ルーキーで、どんな感じなのかも知らないからね。でも準備をしっかりするつもりだよ」
- どうもありがとうございました。